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1997-12-21
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龍の星にて
◎太陽系外第2期調査船「ビーグルIII世号」報告書No.76より転載
○生息惑星 鯨座タウの第2惑星ネオテバイ
我々が悪夢のような生物が支配する星ゴルゴニアから乗員2名の尊い犠牲をはらって脱出し、次に向かったのは鯨座タウの第2惑星である。
タウ2は大きさ・公転周期・自転周期・重力・空気組成が、ほぼ地球と同一であり、無人調査機の報告では気候は地球の白亜紀に相当する。
タウ2到着後、まず北半球中緯度の大陸より順次調査を開始した。
植物は被子植物が優勢で、動物は魚類・両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類それぞれに相当する種類が存在する。
2ヶ月後、南半球の孤立した大陸で驚くべき事実が発見された。
そこは裸子植物が優勢であり、地球では絶滅したいわゆる恐竜類に相当する生物が多数生息していた。
私たち生物班が欣喜雀躍して調査に熱中したのは言うまでもない。
多くの興味深い発見があったが、これが地球の恐竜の生態に相似なのかどうかは今後の研究を待たねばならないだろう。
草食の恐竜類は意外に人なつこく、特に幼体にその傾向が著しい。
最初は、まったく人間を見たことがないので警戒心を持たないのだろうと考えたのだが、その予想をくつがえすとんでもないものが発見された。
恐竜たちしかいないはずの土地に、文明の遺跡があったのである。

2398年03月14日 主席生物調査官ゲリー・カーライル4世記述

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