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Arm lock and lift |
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マエダの最初のフォールチャンスは潰えた。
とはいえポイントをものにし、クォーターポジションからの再開。
まだマエダの有利はゆるがない。
マエダは素早く攻撃の手順を頭の中で組み立てると、バックから今度は脚をからめていった。股裂きから、あわよくば得意のアンクルホールドに持ち込もうというのだ。
しかし、怪物カレリンのパワーはそんなマエダの戦略をいとも簡単に粉砕する。
バックを取ったマエダの腕を逆に巻き込み、あわてて腕を抜こうとしたマエダを体の一振りで払いのけると一気に立ち上がった。
素早く正対した相手の腕をつかむと、すさまじい力で前方に引き、バックをうばいかえす。
マエダがのがれようとしても100kgを超える握力で腕を固められ、ふりほどくことができない。
まだひざをついていないのでポイントは奪われていない。
だが次の瞬間、カレリンはテークダウンを狙わず、一気にマエダの110kgの体をマットから引っこ抜くように持ち上げにきた。
400kg超の背筋力を誇るカレリンの得意技グレコローマン・スープレックスだ。
そり投げられたら逃れようもなくフォールをうばわれてしまう。
マエダはカレリンの軸脚に自分の脚をからめる河津掛けで必死にリフトアップを防ぐ。
<続く>
◆ラフ(男子百景)