三度、日本ランドへ
2003年08月20日(水)朝〜昼




 ついにやって来た、我らが日本ランド!「サイバーコップ」第5話ではじめてこの施設と邂逅し、去年の旅行はここに訪れるために行ったようなものであった。しかし去年は「繁茂期以外は、平日営業していない」という些細な情報を逃していたため、旅行初日に「休園」の看板に出迎えられ、次こそはと訪れた翌日もまた休園であった。1年越しに日本ランド入場の野望は成就できそうだ。日本ランド到着時間は午後9時半。すでに営業時間だ。
 さて、まず我々がやったことは、第5話にてZACの隊員達がジェットコースターの異変に際して、坂を下りてビットステーション(4輪駆動車に牽引されたトレーラー)へと駆け込むシーン。もちろん、やりましたよ。MPEG4v2(885KB)。そのために来たのだから。そして別視点版も。MPEG4v2(1.9MB)。これでもう、今回の旅行の目的の半分は果たしたようなものだ。
 それにしても園内に居た隊員達がサイバーステーションへ乗るために、外から入園ゲートに向かう方向に走っていたとは。現地でしかわからないことである。


 さて、我々は入園料+1日フリーパスのワイ・デイ・クーポンを購入。大人3500円也。「家族です」と言い張れば1人当たり2500円になったらしいが、それは出来なかった。「養子や非嫡出子が混在する兄弟だからって、差別するんですか!」とか、シスプリまがいの設定の下、抗議するセリフまで用意してきたのだが。


 そして入園ゲートをくぐって、売店を抜けると、そこには「サイバーコップ」で見た風景が広がっていた。用意したプリントと照合しようと思ったら、なんと美津濃氏は車にカバンごと忘れてきたとのこと。なんてことを!入園してから、駐車場へは出られない。私がわざわざキャプチャーして、1コマずつハイライトシーンを選んでBMPにして、9コマずつ並べて印刷したあのプリントを忘れたと!それよりも、1年掛けて入園ゲートをくぐったこの瞬間に、日本ランドに於ける目的「ロケ地点の確認」と「シーンの再現」のために必要なプリントを忘れたと!ド畜生め、なんてことを!やはり、私が管理するべきだったか。これはもう、記憶でもってなんとかするしかない。




 レールのこのあたりで、暴走するジェットコースターをジュピターが急停止させ、上杉隊員とロラン王子だけ救出したはずだ。制御が狂って猛スピードで失踪するコースターをわずか数メートルの距離で0km/hに止めたら、全身打撲で内臓破裂するか、身体の固定がはずれて吹っ飛ぶかするはがだが。それに乗客は他にもいたような。




 これなんかも、上杉隊員とロラン王子が一緒に遊んだ代物ではないか。撮影時期がいつだったかは知らないが、だいたい10年ちょっと前であろう。デザインも、窓ガラスの文字まで、そのままではないか。


 などなど、どこを見てもサイバーコップに登場した風景ばかりである。というか、日本ランド園内は予想よりも遙かに狭い!さて、これからどうしたものか。来たからにはここで遊ぶしかないのか!平日の朝ということもあって、あまり客は入っていないが、その客は例外なく小さな子供を連れた家族である。小さな子供といっても、せいぜい小学校に上がるかどうかと言う程度。小学校も半ばを過ぎたガキは、こんなところでは遊ばないのか!そこを我々は遊ぶのだ。無理にでも。








 ロラン王子と上杉隊員が遊んだ、ライダーランドでもサイレンなど鳴らしてバイクに跨った。ただ回るブランコにも乗った。ロラン王子と上杉隊員が楽しげに乗っていたゴーカートも、アクセルべた踏みで攻めた。短くてコースの単調なジェットコースターや化け物屋敷にも入った。丘の上の遊具で、もうやることは何もなくなったような。元を取るなどという貧乏くさい発想は持ち合わせていないが、1日フリーパスを活用するにもっと乗らなくては!これならば入場券だけ買って、その場で乗り物券を買った方がよかったのでは。いや、それではあれもこれも、すべて征服すべしという気にはならなかったことであろう・・・。
 とにかく、来る前からわかってはいたことだが・・・大の男が4人で遊べるところではなかったということだ。


 さて、乗り物で一通り遊んだ。今度は園内でシーン再現といこう。
 まずはもちろん、マーズの「ブラックチェンバーの出番だぜ」のシーン。日本ランドに於けるブラックチェンバー網の端末は、園内の低速鉄道駅の隣にある踏切に設置されている。遮断機にマーズが手を掛けると、遮断機の昇降モーターの箱が上に開いて、カードリーダー端末が現れる。そして、ロラン王子と上杉隊員が逃げ込んだ建造物のバリアを突破する重火器が送られてきたのだ!




 こんな下ではなくて、もうちょい上の方が開いたのだが。




 差し込むカードは、金券ショップで購入したハイウェイカード。


 次に再現したのは、ジュピターがサイバーアームのよるサイバーアタックで、ディオ・ハルコスを屠ったシーン。キャプチャー画像がない上、昼近くなって人が増えてきたため、かなりいい加減なものになってしまった。踏切の前でサイバーアタックの拳を突き出す武田と、背後でのけぞり、直後に爆死するディオ・ハルコス。たしかこんな位置関係だったはず。




 そして、サイバーコップらが何度か上り下りした階段。日本ランドの遊具は、ほとんどがここを上った丘にある。





 そして次は、ロラン王子の手を引き、バロンの手下から逃げ回る上杉隊員の奮闘を再現。チューブ状の通路で、角を曲がるそのとき振り返って、敵を撃つ!まあ、劇中で上杉は、ロランの手を離しはしなかったのだが。炎天下、この熱が籠もった通路の中で、他の客の切れ目を待って撮影した。これはリテイク3回目のものMPEG4v2(834KB)である。


 事件を解決して、一列横隊で日本ランドを後にするサイバーコップたち。まあ、劇中では上杉隊員がロラン王子をその直後に追い回すのだが。これだけやればもう、この旅行の目的の90%は果たしたも同然だ!






 丘を下った入園ゲート近くには、誰も客がいない、いかにも古いゲームばかりのゲームコーナーが。
 どんな代物があるのか、早速入ってみる。




 まずは美津濃氏が、筐体揺すりによって飴を獲得。犯罪だ。彼はこの手口の常習犯らしいが、日本ランドのゲームコーナーなどという、いかなもうらぶれたところでやることはないでしょう。それにしても、賞味期限は大丈夫だろうか。



 これは私が大学1年次(1997年度)にハマった「セーラームーン」のクイズ!数千円使って、ゲーセンの閉店時間までかけて、数人がかりでクリアしたものであった。十字レバーを引きながらダイスを振ると、セーラーチームのキャラクターが自分の真上にサイコロを放り投げ、落ちてきたサイコロに顔面を打たれるなどという凝った演出もあった。久々にやってみたが・・・私1人では芸能・スポーツの問題は解けないので、あえなく初戦敗北。



 クレー射撃ゲームもあった。大学時代の中盤(1999年前後)に、希に目にしたような記憶がある。近距離な上に設定が甘いのか、なかなか簡単であった。2人同時プレーで対戦などもしてみたが、全員ノーミスで、決着つかず。陸軍十四年式で撃っているような気がするのは、錯覚だろう。





 「サイバーコップ」劇中には映らなかったけれども、F104があるとは。核時代に迎撃戦闘機として開発されながらも迎撃機としてはF106とF101に喰われ、西側諸国で戦術戦闘機というあまり向かない役割を担ってきた機体。「サイバーコップ」放送時に日本ランドは最新の遊園地だったというから、開園はそう昔のことではあるまい。すでに航空自衛隊がF15・F4体制に完全に移行してから、空自から譲り受けたのであろうて。
 なんにせよ、この2003年にF104が展示されているのいうのは、いかにも日本ランド的ですばらしい。








 そしてこれは、ロラン王子と上杉隊員とが食事をしたレストラン。上杉隊員が下手すぎる英語を話し、ロラン王子がお子様ランチを頼んだという。そして他のサイバー隊員たちが背後で堂々とその様子を窺っていたあのレストラン!コーヒーをすする武田の顔が忘れられない。もうメシ時だ。昼飯はここで食うしかあるまい!
 ちなみに真ん中の写真は、オリンパスC750UZの10倍ズームで撮った、ロラン王子と上杉隊員が座っていたと思われるテーブル。










 なんと、やっていないのかよ。客が少ない平日は、メシ屋の営業は控えるということか。見た感じやっていないような気はしていたが・・・窓に営業中とあったではないか。店には営業しているときもやっていないときもあるのだから、わざわざ営業中と窓に貼り付ける意図がよくわからん。年中無休だった時代に貼っつけて、そのままですかい。





 そして今度は、ロラン王子と上杉隊員が遊んでいた水陸両用探検車に乗り込む。あの、劇中にしばしば背景として登場した岩山の中を走るという代物。なんか、日本ランドに飽きてきたのだが、これはやはり乗るしかない。ロラン王子と上杉のはしゃぎぶりを男だけで再現するのだ!




 客の少ない日本ランドでも、なぜかここだけは並んでいた。
 この探検車はスバルのエンジンをつかっており、係員が無造作に持っていたポリタンクは軽油か灯油かどちらかだろう。内燃機関ですかい。稼働台数は3台しかなく、乗り場の小屋の外には2台ほど残骸が放置されていた。今走っているものも、どういう状態なのやら。途中から車が戻ってこなくなり、やたらと待たされるなと思っていたら、車両トラブルのため少々お待ち下さいと係員が。しばらくした3台とも自走して乗り場に戻ってきたが、おそらくトラブルがあったと思われる先頭車に乗っていた母親と小さな女の子は、真っ青な顔をしていた。なにがあったのやら。




 そして、我々も、いささか加重オーバーなような気もするが、2台に分譲して出発。PGO氏と美津濃氏、私とП氏と二組に分かれた。私のペアでは、私がハンドルを握ったが・・・変速なしで、ブレーキとアクセルとハンドルしかないこの車両。アクセルはずっと床まで踏みっぱなしで岩山を上った。そして、ハンドルは中立にしていてもまっすぐ進まない。そして、室内は蒸す上に熱が籠もり、さらには排気ガスまで入ってくる(この匂いから察するに、燃料は灯油であろう)。なかなかワイルディでよいではないか。そして、ロラン王子と上杉隊員とが写されたシーンを、車両内部から撮影してみるMPEG4v2(774KB)。いやあ、なかなか迫力がないのが「サイバーコップ」的でよろしいです。




 そして今度は、足こぎボートで競争を。じゃんけんでペア分けをしたが、こんども同じペアに。先発したPGO・美津濃氏船を私とП氏とが追尾した。子供でもおぼれないような浅い池で、お互い罵りながら必死になって全力でペダルをこぎ、舵を細かく切ってインに入ろうと試みるアホ4人。なかなか白熱したわい。久しぶりに全力で無酸素運動して、かなり息切れしたが。




 それからは、売店でホットドックやたこ焼きなど買って飢えをしのぎ、早々に日本ランドを立ち去るのであった。
 当初の予定では、日本ランドで夕方まで遊び、そらから宿であるPGO氏祖母宅に向かうことになっていたのだが。昼過ぎまで居座るのが限界であった。これ以上、我々にはやることはない。いたたまれぬ。というわけで、目的地も決めぬままに、車へと戻ったのである。

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