last up date 2016.12.06

『月刊Gun誌』読書記


 国際出版の銃器専門誌『Gun誌』の読書備忘録。基本的に読書メーターやメモの転載。
 知識のない人間の書く個人的なリファレンス兼備忘録なので情報そのものの正確性が期待できないのはもちろん、『Gun誌』の当該号に書いてある内容と一致するとも限らない。


1963年01月号
・ホーワライフル300の威力をテストする
・ブローニング・スーパーポーズド
・銃器の取扱い法 オートマチック篇
・空気銃いま・むかし
・南の島の狙撃兵
・鉄砲史2回
・警察庁修理工場
・空気銃ハンティング 大物猟の巻
・カタログコーナー
・銃史に名を残す人々 マキシム
・明治維新を戦った軍用銃
・義足のライフルマン田畑豊さん
・ハリウッドのガンマンたち
・日本銃砲史学会古銃の話
・モーゼルと便衣隊
・みちのくキジ猟
・日本ライフル射撃協会の記録
・アメリカ暗黒街の散歩 麻薬王の巻
・C・Bガンとロウマンガン (玩具銃)
・大藪春彦 独り狼2回
・PSS鉄砲火薬店の巻
・QアンドA
・GUN SPOT
・射撃マンの医学 視力が強くなるくすり

基本的に猟銃競技銃に関する実用雑誌としての性格が強く、猟銃ホーワ300の威力検証や仕留めた鴨料理のレシピなどが載っている。拳銃に関しても紹介記事があるが、有名なモデルを簡単に解説するカタログ記事や自動拳銃の基本的な使用方法の解説などにとどまる。その一方で機関銃で有名なマキシムの半生記や幕末の銃の解説記事もあり、さらには従軍経験者が中国戦線でモーゼルを持っていた回顧録もあり、資料が手に入る範囲で精一杯様々な情報を載せていること窺える。

『Gun誌』1963年1月号は「消費者と生産者とを結ぶ」として国産猟銃ホーワ300を特集している。実用品雑誌の側面が強かったのか。ホーワ300は威力不足との疑念があり獲物を貫通しやすいとの声もあったので、水入り石油缶や電話帳や丸太を実射試験している。現在だと目的外発射になりそう。

ホーワ300でホローポイント、軍用ボール弾を撃ち、さらには12番のスラッグ弾で撃ち比べをしている。狩猟には適さない軍用.30カービン弾が普通に国内で売られていたのか。ちなみに記事では「M1カーバイン」と表記されている。

「今月のガン」なる銃器紹介にはブローニング・スーパーポーズド上下2連なる日本でも手に入る銃が取り上げられている。広告も銃砲店ばかりで、在庫状況を記した広告まである。ライフルも含めて、猟銃競技銃が簡単に手に入る時代でユーザーも多かったのだろう。

「オートピストルの使い方」としてコルト・ウッズマンのマガジンに実包を込めて、マガジンを銃本体に挿入して、スライドを引いて……というごく当たり前の行程に2ページ割いている。海外渡航も容易ではなかった時代に、こうした拳銃の用法は興味ある者にとっては貴重な情報だったのか。

エアライフルの記事では、「四十数年前(1920年代か)に駿河台の今では日大が建っているあたりで空気銃でスズメを撃った。兄貴が2階から小便をかけてきたので空気銃で兄貴も撃った」などと、思い出話が記されている。現在でも当号発刊時でも空気銃は実銃扱いだが、戦間期は玩具扱いだったようだ。

1963年の雑誌だというのにコンタクトレンズの広告が載っている。当時はまったく一般的ではなく特殊で高価な代物だったのではなかろうか。さらには「視力に強くなる薬」としてビタミンやコンドロイチンについての記事もあるので、競技射撃選手に需要があったのかもしれない。

「ハンターの奥さま 鴨料理いろいろ」という料理記事もある。やはりハンターなど実銃所持者への実用雑誌の側面が強かったっぽい。Q&Aコーナーでも光学スコープの取り付け方や何とかいう銃はどこに在庫があるかといった話が為されている。

日本の警察拳銃修理工場の記事もあるが、「所在地も職員の名前も秘密」らしいのに、どういうパイプで取材したのだろうか。職人の写真には、目に修正が入れられている。拳銃部品は小さなものでも場合によってはアメリカから取り寄せねばならず数千円するとのことだが、当時の数千円はかなりの額では。

ガンカタログという記事では、コルト・パイソン、コルトM1911、コルトSAAなど有名拳銃が1ページに4丁ずつ簡単な解説付きで載っている。後の米国に何人もライターがいて実射レポートをしていた時代から見ると隔世の感がある。ガンカタログは長物も扱っているが長物は猟銃ばかりである。

「露都モスコーにおいて世界射撃選手権大会」という記事があるが、『ソ連自動車旅行』でもモスコー表記だったし、当時はモスコーが一般だったのか。モスコー郊外のディナーモ射撃場で大会があったとのこと。「ソ連は採算を無視し特別の人間を養い人間能力の限界を記録する」と評されている。

読者投稿では「洋服店住み込みの16才の男性です」という書き出しの投稿もあり、当時としてはよくあった中学卒業後に田舎から出てきて商店などで働いた青年か。あと、「何月号に登場した誰それは小生の恩師であるので住所を教えてくれ」という投書に対し誌上で住所を回答しているのは驚いた。


1963年03月号
・北海のトド撃ち
・無煙火薬工場を訪ねる 旭化成坂ノ市工場ルポ
・プロ球界のガンマン 森徹選手
・鉄砲史4回
・今月の銃アラカルト レミントンM870
・狩猟法あれこれ
・国産兵器に武装される自衛隊兵
・建設用鋲打ち銃
・カタログコーナー
・銃史に名を残す人々 日本最初の雷汞研究者
・.454マグナムを解剖する
・ルガー長銃身8インチモデル1回
・明治維新を戦った軍用銃3回
・鳥射ちの楽しさ
・火器博物館の実現を望む
・日本ライフル協会報告
・大藪春彦 独り狼4回
・米軍総司令部のころ
・射場開き
・若い銃砲店日野屋
・射撃マンの医学 心身鍛練
ハンター・射撃選手の実用雑誌として側面が強く、「トド撃ちのレポート」「狩猟ファンのプロ野球選手」などの記事が目立つ。しかし自衛隊新装備品や熱狂的な研究家が手製で試行錯誤して作成した.454カスールなども取り上げられており、やはり拳銃や軍用銃に対する興味関心も喚起する。

1963年3月号の銃砲店広告に、「レミントンM66 22口径 15連、レミントンM76 22口径 15連、レミントン552 22口径 15連」などとあるが、当時は15連発もの装弾数が許されたのだろうか。

さらには狩猟の記事では「人から借りた銃で猟をした」という話があるが、現在では許可を受けた当人以外の者が銃に触れること自体が罪に問われるはずである。さらにはエアライフル射撃場(当時もエアライフルは実銃扱いである)には貸し銃があるとの記述も。当時は随分銃器事情が違ったようだ。

「今月の銃器」で取り上げられているのはレミントンM870。やはり日本でも手に入る品である。ただ、「警備用の20吋短銃身(リオットという)」という言及もある。リオットという響きが新鮮だ。

「新兵器登場」として64式小銃と62式機関銃が取り上げられている。M1ガーランド、M1カービン、M3SMG、BAR、99式小銃とが混在し弾薬部品管理が混乱を極めしかも老朽化で「昭和41年には63%しか使用できなくなる」と言われていたのだから64式小銃は待望の新兵器だったのだろう。

64式小銃の紹介は「38式歩兵銃より軽く99式小銃より僅かに重い」、62式機関銃は「96式、99式軽機よりもわずかに重い」と説明されるあたり、実際にそれらを持ったことのある従軍経験者の読者が少なくなかったということだろうか。

世界射撃選手権カイロ大会の出場した日本選手はヘンメリーやアンシュッツの他、ソ連製Mツェー・ライフルを使用していたという。別の号では実用品としてソ連製猟銃が入ってきていたという話もあったし、ソ連製の猟銃・競技銃は日本にも多少なりとも輸入されていたのか。

北海道のトド撃ち同行レポートでは「解体して捨てられたトドの内臓。それをついばむカラス。悪獣の末路である」などと容赦ない。野球選手森徹は力道山のハンティングで勢子をさせられて血を吐く思いで走らされたと述懐している。ライフリングの溝については「レコードのSPとLP」に例えられている。

めずらしいところでは鋲打銃の紹介があるが、鉄板やコンクリートに鋲を打つだけあって米国仕様で12,000ft・lbf、日本仕様でも7〜8,000 ft・lbf のエネルギーだという。7,000ft・lbf は8番ゲージに匹敵する。.30-06がだいたい2,830ft・lbfぐらい。

鋲打銃の鋲は、鋲頭が軟鉄で出来ており衝撃で変形して広がり貫通を防ぐというのだから、ソフトポイント弾みたいだ。

鋲打銃、造船やコンクリート建築で使うパワフルなモデルを扱っているだけで、より小型でローパワーなものもあろうけれども、件のコントリート用のは脱輪した自動車を引き上げる際に道路に鋲を打ち込みワイヤーをかける用途にも使ってたという。いい小道具だ。


Gun1971年05月号
・Gunフォトギャラリー ラオス・アンゴラ・北朝鮮・南ベトナム
・M60多用途機関銃
・自作先込め砲
・64式小銃
・IWO JIMA! 生き残り米兵士の硫黄島回顧録
・続・世界鉄砲ある記 フランス編
・知られざる日本軍の兵器 4回 各種爆雷
・ブラジルのGun白書
・西ドイツ警察の拳銃操典から 最終回
・ガン・パテント・ダイジェスト 9回
・鉄砲史101回 無煙火薬の発明3回
・現用機関銃シリーズ7回 チェコ・モデル3種
・それが知りたい アンダーハンマーガン、対空戦車
・Gun百科辞典27回
・射撃論壇 列車への発砲

『Gun誌』1971年5月号にもなると、M60機関銃の記事で日本の62式機関銃の複雑さと部品数の多さについて苦言が述べられている。書き手は武器学校の協力を得ているようなので、そこからの証言だろうか。さらには64式小銃の記事は、防衛庁陸幕武器課火器班長なる人物が執筆している。

さらに冒頭のフォトレポートが凄い。白黒でごく僅かな枚数の写真が紹介されているだけだが、取り上げられているのが「ラオス人民解放軍」「アンゴラ人民武装解放軍襲撃隊」「北朝鮮人民労農赤衛隊」「南ベトナム民族解放戦線」だ。さすがは1971年だ。

昭和40年〜昭和44年の5年間で、平均100件/年の列車への発砲事件が起きていたのか。エアライフルも含むものらしいが、それでも人家も少ない場所で撃ち逃げしたら手がかりもなく、ほとんど検挙されないという。ちなみに列車への投石が昭和44年に655件。なかなか激しい時代だ。


Gun1972年01月号
・次期NATOライフル 世界の軍用小銃の傾向は
・栄光の紫電改戦闘隊
・バッファロー・ライフル
・.25口径ピストルの変わり種
・フランス外人部隊6回 イタリア独立戦争
・暴徒に対する警察の武器 アメリカ版
・ナチ・ドイツの秘密兵器3回 対戦車兵器篇
・知られざる日本軍の兵器11回 擲弾筒
・自動拳銃の鑑識15回 モーゼル拳銃
・ファストドロウ選手権大会
・銃砲史109回 19世紀の信管
・SMGシリーズ5回 PPD1934/38
・それが知りたい スプリングフィールド銃、日清戦争における三景艦
・Gun百科辞典35回

『Gun誌』1972年1月号、海軍航空隊の回顧記事で「源田実大佐(現、参議院議員)」の記述が。まだ健在なばかりか国会議員をやっている時代なのか。最新動向の記事では米軍がNATO軍配属部隊を含めた全部隊のライフルを.223ライフルに変更する」と発表して各国が振り回されるとの特集も。

19世紀のバッファロー撃ちの記事では、ライターが日系アメリカ人らしく「私たち日系人は野牛以下であった」「西部劇ごっこに興じていると近所のガキに『テメエのような黄色いワイアット・アープがいてたまるか』と絡んできて大喧嘩になった」と差し挟まれるのが、なんというか

20世紀初頭のポケット自動拳銃が流行始めた頃、まだ価格や信頼性に購買を躊躇する層向けに作られた.25ACP弾を使ったリボルバーや多銃身拳銃などの珍品ポケット拳銃の特集もある。自転車乗車中に野犬を追い払うと謳う5.5mmベロドッグ弾の代替というが。

5.5mmベロドッグ弾は並木書房の『ピストル弾薬事典』64頁にも掲載されているが、「自転車に乗っている最中に寄ってきた犬を追い払う」などという用途にそんなに使われたのだろうか。昔になるほど野犬は多かっただろうけども。威力は..25ACPより弱威力だというので本当に追い払う程度か。

モーゼルC96自動拳銃についての記事で、国民党政府が山西省造兵廠で作った民国18年式、19年式大型拳銃について言及した後、「私も北支事変の初期に戦争から帰ってきた小学校の先生がその分捕り品を学校の教室で展覧会を催したときこの大型拳銃があったのを子供心に覚えております」と続く。

出征した小学校の先生が、帰還後に鹵獲品を学校で展覧などしていたのか。その筋の物語に使えそうなエピソードである。


Gun1972年02月号
・現代の装甲兵員輸送車と搭載火器
・スペンサーライフル(リンカーンと共に)
・.50M2と戦った日本の航空機銃
・ナチ・ドイツの秘密兵器4 対戦車、対空火器篇
・フランス外人部隊7 メキシコ戦争
・38、44式小銃に関する100問 上
・知られざる日本軍の兵器12 対戦車火器
・自動拳銃の鑑識16 モーゼル・ブローバックピストル
・銃砲史110 火砲および砲弾の構造的変革と砲術科学の進展6
・SMGシリーズ6 PPsh41, PPS43
・それが知りたい 米軍の散弾銃、米国製ライフル無煙火薬のナンバー、空砲用アダプター、ラッパ銃とは、ルガーM1917拳銃?とは
・Gun百科辞典36
・射撃論壇 続発する拳銃事件と拳銃事故

装甲車と搭載火器、.50M2と日本航空機銃、ナチスの対戦車対空兵器など比較的大物の記事が多い。小火器に関してはモーゼルのC96系ではないピストルの特集、38式小銃・44騎銃に関する昭和10年発行の問答集の現代語訳が掲載されている。論説では銃器犯罪・事故について触れられているが米軍郵便を使った大量拳銃密輸、元暴力団員への白昼の銃撃、警察官が児童にせがまれて見せた拳銃が暴発など当時の情勢を思わせる。

「児童に拳銃を見せようとして暴発した」話、小6児童の膝上5cmの大腿部貫通で全治1ヶ月の重傷。大変なケガだ。警官は「児童にせがまれ拳銃を見せようとし暴発した」と供述しているが、当初は「児童を追い払おうと銃を抜いた」とも言ってたそうな。事実はわからないがその後どうなったのだろう。

質問コーナーでは「南ベトナムの米兵が散弾銃を持つ写真を外国雑誌で見た。米軍は散弾銃を使っているのか」「新聞で米海兵隊員が持つM16ライフルの銃口に変なものがついていた」など写真に関する疑問も寄せられているが、「米国製小銃用無煙火薬の番号と化学組成について聞きたい」など渋い質問も。

月刊『Gun誌』1972年2月号、論説記事を読むと相変わらず当時は治安が悪い。米軍郵便を使い拳銃54丁を密輸(たまたま開封されたから発覚した)、北海道の暴力団を破門された男が浅草の喫茶店で22口径拳銃で6発撃たれ重傷、警官が児童に拳銃を見せようとして暴発して児童が負傷、などなど。


Gun1972年03月号
・Gunフォトギャラリー インド・西パキスタン戦争
・ジョン・ブローニング・ストーリー
・日露戦争脅威の新兵器 28サンチ榴弾砲
・どうなる?日本の狩猟は 狩猟談義
・自衛隊のAPC火器の開発
・ベルグマン・オートマチック・ピストル
・38式、44式小銃に関する100問 中
・知られざる日本軍の兵器13 照空灯・聴音器・阻塞気球
・フランス外人部隊8 インドシナでの戦争
・自動拳銃の鑑識17 中国のコピー拳銃
・銃砲史111
・SMGシリーズ7 MP38
・それが知りたい 明治初期のマティーニ・ヘンリー・ライフルについて
・Gun百科辞典37

狩猟記事に掲載されている新聞記事、見出しが「横行するメクラ撃ち 1ヶ月で死傷者93人」「ハンター事故3件 農民ら3人が負傷」「犬に撃たれて重傷 ハンター安全装置忘れ」とある。猟銃の所持が容易な時代だからレジャーとしての狩猟人気は高く、それだけ事故も多かったのか。

むかし住んでた八王子や川崎あたりで、少し民家が少ないあたりまで行くと「銃猟禁止」の古びた看板が立ってて、「こんなところで銃を撃つバカはおるまい」と思っていたが、しかし昭和40年代ぐらいだと少し野原があったら、そのへんで鳥撃ちぐらいする人がいたのかもしれない。空気銃なら特に。

狩猟記事では「全国を禁猟区にして、その中で撃ってもよい場所をつくろう、というのが役所の考え方だが、まったく非文明的だ」みたいなことが書いてあるが、当時は基本的にそのへんは狩猟可能区域で、部分的に禁猟区域があったということなのか。そりゃここそこに「鉄砲禁止」の看板が立つわけだ。

『Gun誌』1963年号も豊和M300の威力を試すとして、どう見てもそのへんの空き地で石油缶や丸太を撃っておりました。もちろん今ならお縄です。大藪春彦は米兵のツテなどで可能な限りの射撃をしていたと聞きますが、それもこういう時代だから出来たのでしょうね。

エールフランスの機長が大量の拳銃を持ち込んだり、米兵宛の米軍郵便で拳銃を密輸できたりした時代なので、ツテがあれば比較的容易だったのでしょうね。さすがに捕まりますが。

ジョン・ブローニングの伝記、自動拳銃黎明期に一世を風靡したベルグマン拳銃、さらには旧軍の照空灯・聴音器・閉塞気球、中国(主にROC)のコピー拳銃と、なかなか渋い記事が目立つ。また、国体に合わせて毎年ライフル射撃場が新設され、また他方で野放図なハンターによる事故が多かったようで、当時の銃器事情が窺える。

『Gun誌』1972年3月号、千葉県営ライフル射撃場が新設されたと紹介しているが、「毎年国体開催のたびにライフル射撃場が新設される」とあったが、まったく隔世の感がある。記者を案内したのは千葉県ライフル射撃協会理事長と千葉鉄道管理局公安課長だが、国鉄の公安課も関わるものなのか。


Gun1972年04月号
・バトル・オブ・ブリテン
・キミもエアピストルを
・チャールス・ニュートン 高速ライフルの父
・赤軍歩兵の小火器を斬る!拳銃編
・続・ジョン・ブローニング・ストーリー
・フランス外人部隊9 アフリカ
・38, 44式小銃に関する100問 下
・知られざる日本軍の兵器14 歩兵砲、山砲
・自動拳銃の鑑識18 オルトギス、ラドム
・銃砲史112
・SMGシリーズ8 MAS MLE1938
・それが知りたい ディクソンの変わり銃、替え銃身のあるHK4ピストル、オープンチャンバーシステム、サイレンサーの効果
・Gun百科辞典38

ワイルドキャットカートリッジをいくつか考案したが量産にはなかなか至れず名を残せなかったチャールス・ニュートン、ジョン・ブローニングの伝記の後編、38式・44式の小銃問答の現代語訳の終篇、オルトギス自動拳銃とラドム自動拳銃、日本軍の歩兵砲、そして赤軍の小火器と通好みの記事が並ぶ。赤軍小火器はとりあえず拳銃篇であり、ライフル等は後の号になると思われるが、そこまでは所有していないのが残念である。

赤軍小火器特集だが「この銃で血の粛清が行われた」「侵略と共にソ連の銃あり」と決して好意的に描いてないのが、まさに1972年だ。他方でツーラ造兵廠TOZといえば2万円程度の射撃用ライフルを連想する読者もおられようなどともあり、身近な側面もあった。

競技射撃の記事では、昨今の銃刀法改正は厳しく保管場所の規定も定められたとあるが、それまでは保管場所に規定がなかったのか。こういうことは法令集を調べれば変遷がわかるけど、そこまで労力をかけるつもりがないので、過去の記事で述べられる世間話のひとつひとつが新鮮である。

エアピストルは国際競技選手として推薦を受ければ所持可能だが、民間射撃場での使用禁止、ピストルを持って酒を供する店への立入禁止などが協会規定で定められており、違反すれば推薦取消でもちろん公安委員会の許可も取消になる。なるほど、稀少な民間人ピストル選手は、民間射撃場を使えないのか。

横井庄一軍曹の報を取り上げているが、注目したのは38式歩兵銃で、銃床は腐りボルトは他の道具に転用しているが残った部分は手入れを怠っていない様が紹介されてる。それと玩具の拳銃で空き缶を撃っていた女子中学生の足下に向かって警察官が発砲したという事件も。


Gun1972年08月号
・M16(AR15)ライフルを徹底的に解剖する!
・厳しくなったアメリカの鉄砲取り締まり
・自衛隊富士学校の大演習
・テルアビブの惨劇!
・日本軍落下傘部隊のすべて
・オープン・チャンバー・ピストル
・フランス外人部隊13 第2次世界大戦
・知られざる日本軍の兵器18 発煙砲爆弾、防毒面
・マシンガンのメカニズム 3.送弾機構
・赤軍歩兵の小火器を斬る!5 短機関銃篇
・自動拳銃の鑑識22 アメリカン・ルガーとサヴェージ
・銃砲史116
・それが知りたい M48戦車、PT76戦車
・SMGシリーズ12 ベレッタM12
・Gun百科辞典42

赤軍小火器の紹介は本号で5回目でSMGが特集されていた。おそらくドイツ語や英語など複数の言語の資料から重訳されているらしく言及されるロシア語名詞が変質していたりもするが、しかしそれだけ資料が稀少な時代によくソ連装備の連載を打てたものと感心する。読者質問コーナーではベトナム戦争報道に関する質問が寄せられ、ロッド空港赤軍乱射事件の速報が載るなど、外電の少ない情報への好奇心と知識欲が垣間見える。とにかく知識の供給が細く、知識に飢えていた時代だった。また、富士射撃演習には61式戦車しか戦車がいないのも時代である。

アメリカの銃規制ついての記事があったのでどんな手続で銃を買えるんだ思ったら「戦地で鹵獲した武器を手土産とし持ち帰ると200ドルの税金を払って登録しなけせば違法になる」とのこと。さすがヴェトナム戦争中である。武器を持ち帰る帰還兵が問題になっていたのか。

アメリカで旅行者は銃を買いにくくなったという記述があるが、外国人が雑貨を買うように銃を買えたのか。昔の新聞報道で「日本人旅行者が買った銃が犯罪に使われるケースがある」なる記事を読んだことがあるが、雑貨のように買って、人にあげたりしてたらさもありなん。

「ガス!」の緊急号令で慌てて防毒面をかぶり、重たい38式歩兵銃を持って30分も早馳けをした演習の辛い思い出は兵隊に行った方は誰しもお持ちだろう、とのことだが兵隊に行った読者層が厚かったことを思わせる。もっとも末期徴兵だと防毒面もなかったらしいが

防毒面について「まだ信州あたりの蒸気機関車の運転手たちが、トンネルに入った時に立ちこめる石炭の煙を防ぐために、日本軍の防毒面をかぶりながら走っている」って、マジか。当時現役だった蒸気機関車でマスクを使うのはともかく、日本軍のものを使ってたのか。

質問コーナー、「新聞で戦車を破壊された南ベトナムにM48戦車が空輸されたとありますがM48戦車とは」「新聞によると北の76型戦車撃破とありますが、76型戦車とは」と戦車の話が寄せられている。72年はすでに南は劣勢。戦車の空輸までしていたのか。

漫画『シティーハンター』で「大量生産品の銃から、1,000丁に1丁程度、稀にずば抜けた精度の銃が生まれる」としてそれを「ワンノブザサウザンド」と称する話があったが、ウィンチェスター社がM1873ライフルの中から仕上がりのよい品を選んでそう称して高く売っていたのが元ネタなのか。


Gun1974年02月号
・スタームルガー・ブラックホーク.30カービン
・警察白書 昭和48年度版を読む
・狩猟雑記帳ハンターのためのメモワール
・ビーム・シューティング 新しい射撃
・L90 35ミリ双連自走高射機関砲
・帝国陸海軍7回 照準眼鏡について
・ウェスタン・ガン・ストーリー1回 コルトVSウィンチェスター
・クリップあれこれ下
・エア・ライフルのワンポイント・コーチ17回
・鉄砲史134回 西欧砲術と軍制の導入10回
・サベージM1910
・タンク&ガン JS-3、JS-10 ソ連
・Gun百科辞典60回

国内の犯罪動向として、前年度(昭和47年度)の日本における銃器犯罪が殺人80件、それに強盗強姦暴行恐喝を加えると128件になると紹介されている他、実銃の広告が多いことからも、銃が比較的容易に手に入る時代を感じさせる。それと同時に悪名高いモデルガン規制に対応する呼びかけ、実銃規制強化によるハンターや銃器所持数の減少についても述べられており、時代の急変期だったことも窺える。

昭和47年の銃器を用いた殺人の検挙件数が80件なので、これは銃器犯罪が多い時代だったのかと思ったが、しかし他方で昭和47年の殺人検挙件数が復帰後の沖縄(28件)を含めて2,188件だから分母が大きかった。うち約1,000件が刃物によるものなので比率では刃物の方がポピュラーか。

昭和48年版『警察白書』、ネット上に公開されているが、なかなか興味深い。

昭和46年銃刀法改正により狩猟用ライフル所持に散弾銃10年以上所持要件が儲けられ、かつ、同年の狩猟法改正により小口径ライフルが狩猟用として認められなくなったが、それまでは安価な.22LRライフルも.22LRの実包も容易に手に入ったことになる。それで改造モデルガンに使われたわけか。

改造モデルガンについては昭和40年代後半には毎年数百丁押収され、昭和50年には1,000丁を超えたようだが、つぶれかけた町工場でモデルガンを改造してついでに合法的に取得した.22LRの実包を何発かつければそれで商売になったのだから、流行るはずではある。

実包さえ手に入れば、安全性も精度も度外視して、それを発射するだけの器具をつくることはそう難しくはないはず。実包が鍵となる。しかし薬莢の工作にはそれなりの精度が必要だし、雷管の雷酸水銀(II)に至ってはどうやって作ったものやら。異世界等で銃と実包とを作るなら、そのへんがネックだ。


Gun1974年03月号
・第4次中東戦争ドキュメント
・S&W M19とそのカートリッジ
・戦功十字章 ナチスの勲章
・Gun & Accessory アメリカの通信販売
・ブランク・アタッチメント
・帝国陸海軍8回 編成と部隊の種類
・ウェスタン・ガン・ストーリー2回 ライフルの先駆者達
・マシンガンのメカニズム バッファとマウント
・エア・ライフルのワンポイント・コーチ18回
・鉄砲史135回 西欧砲術と軍制の導入11回
・それが知りたい ファインベルクバウ社、デジタル電子弾速器、無反動砲の元祖デイビス砲、
・タンク&ガン PT-76 ソ連
・Gun百科辞典61回

カタログ通販の先駆けシアーズが、当時は銃をも通信販売していたばかりか、外注した中級以下の安銃を消耗品として自社ブランドで売るという、今日でいうプライベートブランドのライフルや散弾銃も販売していたことには驚かされた。しかし当誌発行の数年前には拳銃の通信販売が禁止され、長物の販売も注文は電話のみで受け取りは代理店・出張所に限るなど、ガンコントロールが徐々に進展していたことをも伺い知ることが出来る。

旧軍に関する記事では「懐かしく思い出す読者もおられるだろう」とあり、米軍訓練用機材の記事ではライターが軍隊時代の訓練で「機関銃役」として竹竿を宛がわれた話に脱線し、バラックで芋を食っていた頃に米兵の持つシアーズの通販誌に驚いた話も出るなど、時代を感じる。

デパートでファストドロウ大会が開かれたという記事もあったが、西部劇やシングルアクションリボルバーなんて今日では全然流行のジャンルではなく、銃器趣味自体流行ってないけどその中でもさらに絶滅危惧種と言える。だが、1970年代にはデパートで西部のガンマンのごとき大会が行われていたのか。

護身用催涙ガスの広告が載っているが、宣伝文句がいかしている。「悪友、強盗、野犬にシュッと一吹き!」って、危害を加えてくる強盗野犬はともかく悪友とは。さらに「無害なので善人にかけても大丈夫!」はパンチが効いている。まあ無害だと言いたいのだろうけど。


Gun1974年04月号
・知られざる第1次世界大戦の兵器
・S&W M39
・頭角を表し始めたプロ・クレー射撃
・青島戦線で戦った日独の兵器
・ブービートラップ 仕掛け爆弾
・帝国陸海軍9回 師団の内容
・ウェスタン・ガン・ストーリー3回 バッファロー・ライフル
・マシンガンのメカニズム バッファとマウント
・エア・ライフルのワンポイント・コーチ19回
・鉄砲史135回 西欧砲術と軍制の導入12回
・それが知りたい ライフルカートリッジのリロード、ボート・テール型弾丸
・タンク&ガン スコーピオン イギリス
・Gun百科辞典62回

トレンチ砲や空対空ロケット弾など比較的マイナーな第一次大戦兵器を紹介する「WWIの兵器」特集、それとは別に日独両軍の小火器や火砲を紹介する「青島出兵における兵器」の記事、さらにベトナム戦争で関心が高まっていたであろう「ブービートラップ」の記事など、なかなか気が利いている。実銃レポートは「米国唯一のDAセンターファイア自動拳銃」のS&W M39。当時はDAオートが少なく、コルトがその開発に関心を示さない中、S&W社がいかに進歩的だったか窺える。

当時はすでに最新商品としてS&W M59が登場していたらしいが『Gun誌』在米ライターはまだ見たことがないという。しかし「15+1発の装弾数のDAオートM59の登場は、今後の自動拳銃の新たなムーブメントを呼び起こすであろう」という予感は、まさにその通りになっ

青島出兵では、日本側は26年式拳銃と当時は非制式ながら南部式自動拳銃とを用いたが、将校は軍刀のみ吊すことを好んで拳銃を持つ者は少なく、もっぱら砲兵など小銃を携行しがたい兵科の装備だったとのこと。その一方でドイツ側では拳銃が好まれ、ルガーP08やモーゼルC96が随分鹵獲されている。


Gun1974年06月号
・マル秘戦闘ピストルの全貌 脅威の対戦車ピストル ワルサー・シグナル・ピストル、カンプ・ピストル、スチューム・ピストル
・モーゼルHSc
・ラバウル戦記1回 南海の戦史
・ダーティーハリー ガン・アクション・プレイ
・現代の代表的な迫撃砲
・ライフルマン・コーナー1回 クリーニング・ロッド・ガイド
・帝国陸海軍11回 潜望鏡
・ウェスタン・ガン・ストーリー5回 スプリングフィールド
・エア・ライフルのワンポイント・コーチ21回
・鉄砲史138回 幕末反射炉と鋳鉄砲1回
・それが知りたい リムドとリムレスとの違い、ディスコネクターの役割、固定機関銃のシンクロナイズ装置
・タンク&ガン 61式戦車と新戦車 日本 最終回
・Gun百科辞典64回

実射レポートではモーゼルHScが扱われているが、コレクター品ではなく実用品扱いである。そして代表的なダブルアクション自動拳銃の例がモーゼルHScの他、ワルサーPP/PPK、ワルサーP38、S&W M39というのがまだDA自動拳銃が少なかったことを思わせる。また、単発のスプリングフィールドM1873の記事では、同銃が制式だった時代を描いた映画にウィンチェンター連発銃がよく登場することに苦言を呈しスプリングフィールドM1873でバネの力で排莢するシーンを映画で観たいと続くなど西部劇が流行っていた時代を感じる。

さすがに1970年代半ばの『Gun誌』にもなると飛び飛びにしか持っていないので今度1974年6月号に着手したが、いきなり「帝国大学医学部卒、大隊付き軍医」なる人物のラバウル戦記の連載がはじまるなど、従軍経験者が多い時代なので、どうも懐古的軍事雑誌『丸』に近い性格もあったような。

1970年代半ばの『月刊Gun誌』読者層、広告に占める実銃の割合の多さ、エアライフルや狩猟の連載講座、そして映画やTV番組に関する記事がほぼ皆無なことから、猟銃なり競技銃なり高額なモデルガンなりを持てる年齢層が主だったのかも。


Gun1974年07月号
・アンシュッツ社見学記
・アストラM400 (アストラM1921)
・インドシナ戦争 ディエンビエンフー陥落
・ライフルマン・コーナー2回 スロート
・スペイン十字章ほか
・次代の主力戦車
・帝国陸海軍12回 歩兵第16聯隊の栄光と悲惨
・ウェスタン・ガン・ストーリー6回 ペーパー・ボックス
・エア・ライフルのワンポイント・コーチ22回
・鉄砲史139回 幕末反射炉と鋳鉄砲2回
・それが知りたい パラドックス銃、ショートリコイル自動拳銃の発射方向、
・アーマード・カー・ダイジェスト1回 イギリス軍の装甲車
・Gun百科辞典65回

ため込んだ『月刊Gun誌』を死ぬ前に消化しきらないとならんと思って、少しずつ読んでいるけど、1974年の号ともなると、旧軍の関する記事に対する訂正が元関係者から入るのが書き手には怖いところ。騎乗して軍旗を保持する際の旗竿の受筒の位置について、手書きの図入りで訂正が来たらしい。

実銃実射レポートが少ない時代だが、その分、薬室の傾斜からライフリングが始まる前の「スロート(throat)」に焦点を当てるなど、知識の掘り下げに力が入っている。/旧軍に関する連載に対して元関係者とおぼしき読者から騎乗時の軍旗の受筒の位置に関する訂正が入るなど、書き手にとって旧軍記事は油断できない時代である。/防弾チョッキについて「鋼板と木綿などの緩衝材からなる」と記されるなどケブラー繊維以前なことが窺える。


1974年09月号
・ドイツ軍マル秘ロケット兵器
・ナチス・ドイツの勲章 シールド章1回
・ライフル・マン・コーナー4回 センターファイアーライフルの銃身
・74年世界早撃ち選手権大会
・銃刀法にしひがし イスラエルの民間銃器事情とモデルガン規制
・全国大口径銃射撃大会北海道
・ラバウル奮戦記 最終回
・中東紛争前篇
・NATOの核兵器
・帝国陸海軍14回 海軍士官の躾
・ウェスタン・ガン・ストーリー8回 S&Wリボルバーのスタート
・スプリングフィールドM1A、
・エア・ライフルのワンポイント・コーチ 最終回
・鉄砲史141回 幕末反射炉と鋳鉄砲4回
・それが知りたい ピストル銃身の寿命、将軍用ピストル(コルト・ポケット、コルト・コマンダーに似たM15RIA)
・アーマード・カー・ダイジェスト3回 アメリカ軍の装甲車1回
・Gun大百科辞典67回

スプリングフィールドM1Aが新製品として登場するが「スプリングフィールド造兵廠は閉鎖したと思われるかもしれないが」「M14の写真と間違えたと言われるかもしれないが」と断るところが、いかにもスプリングフィールド社の設立年の記事らしい。/イスラエルの銃器事情の記事では、イスラエル政府が市民に武装を呼びかけていることを紹介するのに止まらず日本のモデルガン規制について憤りを露わにするなど、当時のモデルガン規制への愛好家の怒りの強さを思わせる。

モデルガンは昭和47年規制で銃腔閉塞、白や黄色への着色などが求められ、大枚はたいて買いそろえた大切なコレクションが違法になるとして、泣きながら銃腔に半田を流し込んで塗料で着色したマニアにとっては、規制に憤怒し、再規制に敏感になっていたのだろう。実際昭和52年に強化されている。

しかしさすがに報復合戦で突然非業の死を遂げる危険性が差し迫った国の銃器事情と日本のモデルガン規制とを比較して「どちらが自由か」と気勢を上げるのは、牽強附会にすぎるのではとは思いました。

海軍将校の心得について取り上げているが、「帽子は真っ直ぐ被れ」「便所のレバーは足で踏むな」「マナーの悪い箸使いはするな」などなかなか細かい。海軍兵学校へは貧しい家の秀才が行くケースがままあったから、細かいことから紳士に育てる必要があったとのことだが。

米軍の将官用拳銃はコルト・ポケットだったが、.380ACPモデルより.32ACPモデルの方が調達数が多かった。それに変わる将官用拳銃としてコルトM15RIAが採用されたがコマンダーに似ているがコマンダーとは異なりM1911A1を短縮した再生品である。


Gun1974年10月号
・フォトギャラリー キプロス紛争
・第2次世界大戦有名軍用制式拳銃の比較研究1回 ワルサーP38、ルガーP08、コルトM1911、南部14年式
・現代の空中戦と新しい対空火器
・日中友好射撃大会
・ライフルマン・コーナー5回 弾頭製作法
・世界で一番の早撃ちセル・リードの神業
・ソビエト陸軍は旧式か?
・中東紛争 中編
・帝国陸海軍15回 陸軍大観兵式
・ウェスタン・ガン・ストーリー9回 レミントン・ハンドガンのスタート
・アンドリュー・バージェス カメラマンから銃器デザイナーへ
・Shot Gun1回 散弾銃のABC〜XYZまで
・鉄砲史142回 幕末反射炉と鋳鉄砲5回
・それが知りたい シリンダーと銃身の肉厚
・アーマード・カー・ダイジェスト4回 アメリカの装甲車2回
・Gun百科辞典68回

レバー・アクションやスライド・アクションなどで多くの特許を持つがウィンチェスターに競合品をぶつけられて屈した隠れた発明家アンドリュー・バージェスや、レミントン社の成り立ちとそのリボルバーなど、19世紀の記事に力が入れられている。/日中友好射撃大会レポートでは、まずBOAC便で香港に飛んでそこから北京へ移動するという移動経路も、中国側射撃教官が東京オリンピックからの帰国直前に台湾から中共へ亡命した馬晴山なことも、会場近くで落穂拾しているのが紅衛兵だったりするのも、何もかもすごい。

さらに言えば『Gun誌』1974年10月号は、最初の記事からして「クーデター派にソ連製戦車!奇妙だったキプロス戦争」である。例えば航空機が共にF102, F5, F104と米式装備を持つギリシャとトルコが介入するキプロスに、ソ連が親トルコ派へT34/85を送り込んだという話。

日本猟用資材工業会の啓蒙広告「2人以上で出猟の時は、常に銃口の方向に気を配ろう!」が誌面の片隅にあるのは、読者層に占める実銃所持者の割合がそれなりにあることを示しているっぽい。街角にこういう標語の看板を立てたい。

『Gun誌』で「軍旗の再親授は西南戦争より皆無」と言い切ったら、「自分はガダルカナルで壊滅した歩兵第28聯隊で最後の現役兵」という人から再建された歩兵第28聯隊で確かに新軍旗を見たとの連絡が来て、調べてみたら確かに歩兵第28聯隊旗は昭和19年1月31日に再親授されていたという。


Gun1974年11月号
・フォトギャラリー アメリカのガン・ショウ
・第2次世界大戦有名軍用制式拳銃の比較研究2回 ワルサーP38、ルガーP08、コルトM1911、南部14年式
・ドイツ軍のマル秘ロケット兵器II 対戦車ロケット砲、バズーカ砲
・カスタム・ナイフの話
・ルガー・スネール・マガジン
・スピード・ローダー
・米軍のM47ドラゴン対戦車ミサイル
・中東紛争 後編
・帝国陸海軍16回 屯田兵
・ウェスタン・ガン・ストーリー10回 げてものガン総まくり
・フランスの新型5.56mmアサルトライフル、米国大統領暗殺と拳銃
・アンドリュー・バージェス カメラマンから銃器デザイナーへ
・Shot Gun2回 散弾銃のABC〜XYZまで
・鉄砲史143回 幕末反射炉と鋳鉄砲6回
・それが知りたい 電波信管、.38スペシャルと.357マグナムの互換性
・アーマード・カー・ダイジェスト5回 アメリカの装甲車3回
・Gun百科辞典69回

南北戦争で銃器不足にならなければとても軍隊で使われなかったろう珍銃特集、北海道における屯田兵の紹介、ソ連軍に見捨てられたワルシャワ蜂起鎮圧を讃えるべく独軍が作成したが授与前に焼失したワルシャワ記章など、なかなか渋い記事が多い。実射レポートでは南部14式が登場するがオリジナルの8mm実包を全弾惜しみなく使う大盤振る舞いである(ただし全弾不発)。新型銃として後のFA-MASも取り上げられるが、ブルパップは20世紀はじめに試作された程度であり、あまりに異様なため仏軍への採用には至ってないと述べられている。

『Gun誌』では陸軍14年式のレポートはたびたび行われているが、1974年11月号ではオリジナルの8mm実包10発を手に入れて惜しみなく実射しようとしているのがすごい。しかし全弾不発で、結局.30レミントンを切断してボトルネックに成形しネックをボーリングして代用しているが。

ライフルマン漫画のコマにちょっと書いてあっただけの文言だが、日本の交番から盗まれた拳銃が朴正煕大統領暗殺未遂事件で使われ1発が不発だったことについて、「日本製実包は米国製S&W M36にはなじまず不発率1%」って、マジか。1%はかなり高い確率では。

中指の長トリガーでハンマーを起こしてシリンダーを回し人差し指の短トリガーで発射するサベージ・ネービー・リボルバーやら、1つの薬室に2発の弾丸、2発分の火薬を込めて2個の雷管をつけるウェルチ・ネービー・リボルバーみたいな珍品が数千丁単位で買い上げられるのだから南北戦争はあなどれん。

技術的な試行錯誤の時代でも、戦争という非常事態の中ではとりあえず出来たものは何でも使ってみるのですから、珍品を宛がわれた将兵としてはたまったものではなく……。サベージ・ネービーは1万丁発注されたらしいですが、見てるだけで指が攣りそうな。

さすがにウェルチ・ネービー・リボルバーは少数だったのか。ネービーではなく31口径版だけれど「飯にするためウェルチで野豚に何発も撃ったが野豚を怒らせるだけで全然効かなかった」という手記もあるので、さすがに1つの薬室に2発分の弾薬を込めると、どうしても1発当たりは弱威力になるっぽい。


Gun1974年12月号
・フォトギャラリー ダラ村
・二式拳銃 浜田式自動拳銃
・曲射銃身
・ナチスドイツの勲章8回 東部戦線従軍徽章
・ベンチ・レスト・ライフル競技会
・アメリカのナイフ&ガン・ショー
・ライフル・マン・コーナー6回 コンディション
・コンゴ内戦
・北米防空司令部NORAD
・帝国陸海軍17回 軍用犬
・ウェスタン・ガン・ストーリー11回 USキャバルリーとリボルバー
・スイス・エリコン社誌上訪問記、空飛ぶジープの試作機
・Shot Gun3回 散弾銃のABC〜XYZまで
・鉄砲史144回 幕末反射炉と鋳鉄砲7回
・それが知りたい 雷管と銃との相性(朴正煕大統領暗殺未遂事件)、パトリッジ・サイト
・アーマード・カー・ダイジェスト6回 ソビエト軍の装甲車1回
・Gun百科辞典70回

先月号のライフルマン漫画でも言及されていた件。朴正煕暗殺未遂事件の「国産実包はS&W M36にはなじまないので1%の不発が起きる」という話、警察庁科学警察研究所の試射実験の結果で、米国製実包ならほぼ0%なのか。『Gun誌』は狩猟経験から国産実包は雷管体が肉厚硬質で少しバネが弱いと不発しやすいので雷管の問題と推測している。

二式拳銃の記事では、アメリカに現存するシリアルナンバー「2」のモデルを分解し、しかも当時74才になる設計者の浜田文治氏にインタビューをも行っているなど、貴重なレポートとなっている。


Gun1975年04月号
・S&W M29 .44マグナム・シリーズ1
・ワルサーの新型拳銃 ワルサーPPスーパー、ワルサーP38k、SIG/SAUER P230
・99式小銃哀史
・ナチス・ドイツの勲章9 アフリカ軍団の勲章
・米ソ両国の核戦力
・ライフル・マン・コーナー9 ファイバー・グラス・ストック
・台湾海峡の交戦
・Gunトピックス 口径9mmのモーゼル、生きているM1ガランド・ライフル、ベレッタBM59、突撃銃第一号とウラジミール・フェデロフ、新版モロトフのパン籠・LTVの親子ミサイル、ベルギー陸軍バルカン砲の購入を決定
・帝国陸海軍21 聯合艦隊の編成
・ウェスタン・ガン・ストーリー15 クラッグ・ヨルゲンセン
・R.W.ラブレス カスタムナイフの第一人者
・Shot Gun7 散弾銃のABC〜XYZまで
・銃砲史148 幕末対外戦争の意味するもの3
・それが知りたい 銃器の所持について
・アーマードカーダイジェスト9 ドイツ軍の装甲車2
・Gun百科辞典74

映画『ダーティーハリー』の人気が急騰し、続編が次々と作られている時代だけあって、公開当時ガンスミス学校の学生だったT.Takano氏が一気にS&W M29の価格が高騰する様をレポートしている。他の記事では、「米ソ両国の核戦力」「台湾海峡の交戦」などいかにも冷戦を思わせる。また、新時代の警察拳銃として9x18mmポリスを使用するワルサーPPスーパーを特集しているが、まったく流行らず廃れたことを鑑みれば貴重なレポートである。

映画『ダーティーハリー』が公開され新作も次々と制作されている頃なので、映画公開前はごく一部のマニアしか興味を示さなかったS&W M29の人気が急騰して8,3/4吋銃身モデルの価格は倍以上になった狂騒ぶりが描かれている。当時は衝撃的だったのだろう。

新世代の法執行機関用ピストルとして9x18mmポリスを使うワルサーPPスーパーが特集されている。周知の通り、結局この実包は流行らなかったのだけれども、「腔圧は低いが初速は早いので至近距離に限定すれば9mmポリスの威力は9mmルガーをしのぐ」って本当か。

昨年ジョン・ガーランドがこの世を去ったがM1ライフルは各国軍で生き続けているとあった。さらには「今を去ること70年前に連合艦隊が……」とあるので、無意識に太平洋戦争から約70年になるなと思っていたが、記事でいう70年前は明治38年で日露戦争凱旋の話であった。

昨年ジョン・ガーランドがこの世を去ったがM1ライフルは各国軍で生き続けているとあった。さらには「今を去ること70年前に連合艦隊が……」とあるので、無意識に太平洋戦争から約70年になるなと思っていたが、記事でいう70年前は明治38年で日露戦争凱旋の話であった。

単発トラップドアのM1873から連発ライフルのクラッグ・ヨルゲンセンへの制式小銃の移行の記事があるが、トライアルには村田式連発銃も参加していたのか。もちろん採用されなかったし、日本でも短命だったが、1890年にして米国のトライアルに参加していたとは。


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